楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

沢田和彦著「ブロニスワフ・ピウスツキ伝」

2021年1月25日(月)
副題は「アイヌ王と呼ばれたポーランド人」ですが、「アイヌ王」というのは大袈裟、アイヌの酋長やリーダーになった訳ではなく、政治犯として樺太に10数年間流刑になり、その間に樺太アイヌや北海道アイヌの民族調査を手掛けたことと、アイヌ女性と結婚し2児をもうけたことくらい。
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本書を読むきっかけは、ワルシャワ観光でワジエンキ公園の傍らに建つユゼフ・ピウスツキ像を調べたところ、
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ポーランド共和国建国の父にして初代の国家元首であることが分かり、更に兄のブロニスワフが文化人類学者でアイヌ研究家である事を知ったこと、ポーランド人がどうしてアイヌと関わるの?。本書を読み良く分かりました。
それにしても単なる伝記本ではなくまるで研究論文、非常に読みにくく何度も挫折しかけましたが、その度に借り直し、このほど漸く読み終えました。ブロニスワフと関わりを持った人のひとり一人に筆が伸び、枝葉末節へと筆が走り過ぎ、登場人物が多すぎてぐちゃぐちゃ、読後感は今一。