楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

No.649 霞露ヶ岳(岩手県山田町)

2021年5月16日(日)
5:45起床。天気は下り坂だが、岩手県の陸中海岸へ大遠征。仙台は山が近いので、そんなに長駆しなくてもよいのだが、熊も猪も出ない山、船越半島の霞露ヶ岳(かろがたけ)へ。東北百名山のひとつである。7:00出発、カーナビ目的地にJR山田線岩手船越駅をセット、一般道で約220km。利府街道、国道364号線を走り、登米ICから三陸自動車道に入る。昨年10月に走った時は至るところ工事中でズタズタだった三陸道がいつの間にか全線(仙台~宮古間)開通して快適に走れる。但し全線駐停車禁止、しかもSAやPAがないので息抜きが出来ない。主なICの先には道の駅が整備されてはいるけれど。山田南ICで三陸道を降り、10:55道の駅やまだで休憩。そこから船越半島の大浦集落へ進み、登山口へ続くと思われるダートの林道へ入ると通行止め、一昨年の大雨(台風19号?)で崩壊箇所がある模様。外仕事中の地元のご婦人連に尋ねると、小谷鳥集落へ向かう途中の墓地の脇から延びる林道を辿れば登山口に行けると教わる。失礼ながらかくも辺鄙な地でも皆さんマスク姿、真面目だし、余所者の私に優しく親切な対応、有り難く頭が下がる。教えられた通りに行くと、墓地の脇に「霞露嶽登山口」の道標が現れる。くねくねと山中の舗装林道を進み、11:55漸く登山口(標高230m)に到着、3台分しかない駐車スペースに岩手ナンバーの車が2台先着している。
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山頂まで2kmとあり、入り口に鳥居が立つ。山頂に霞露ヶ岳神社奥宮がある参道コース、信仰の山である。久し振りに登山靴を履いて入山、始めは轍跡が残る林道を緩く上がる。一帯はアカマツとコナラの混交林、林の中は椎茸の栽培場のようである。今はヤマツツジの花盛り。
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下山してくる単独行の女性とすれ違う。スギ林が現れるとゼンマイが群生、アザミ、ウルイ、コシアブラ、ハリギリ、ヤブレガサなど山菜が豊富であるが、時季を逸し伸び過ぎている。12:25尾根上(標高320m)に出るとそこからは急登、弛むとアカマツ大王が倒れている。何本かブナの大木も生えている。山頂ピークを巻くように進むと三の鳥居が現れ、石段を昇って奥宮に着く。
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社殿はなく御神体は大岩(磐座)、錆びた鉄剣が多数奉納してある。「奉納御宝前」銘の石柱は文化十三丙子(1816年)三月、大浦集落の里宮には例大祭御輿渡御の行事が今に伝わり、イルカや鯨漁が盛んだったので、山田湾に入り込む寄り鯨を見張る鯨山だったのかも。奥宮の右手を上がると山頂(標高508.5m)に着く。環境省が建てた何とも無粋な大看板がある。
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そう言えば今日のコースは環境省が定めた「みちのく潮風トレイル・山田町エリア」の一部である。ヤマツツジの藪漕ぎをして隣のピークへ進むと、二等三角点(標高503.4m)が置かれている。
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時刻は13:20、漉磯(すくいそ)海岸へ降る周回コースも考えたが、初めての山、単独行動、天気が下り坂、風が強いので安全策で往路(参道コース)を引き返す。
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14:00車に戻る。8200歩、4.2km、2時間の軽ハイクでした。14:30大浦漁港、15:00山田町立鯨と海の科学館(休館)、15:15道の駅やまだに立ち寄る。松茸加工品や原木栽培の巨大椎茸が並んでおり、嘗ての鯨に代わり今はきのこで町起こしか、「岩手県山田町オランダ島ビール」と「Baeren Classic」の地ビールを2本購入する。
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再び山田南ICから三陸自動車道に乗り、17:15道の駅大谷海岸で休憩、そこでは気仙沼名物の「ふかひれスープ」を買う。
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奥松島鳴瀬ICで国道45号線に出て利府街道を走り、19:25無事帰宅。今日の走行距離は469kmでした。