楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

No.650 宮城オルレ・鳴子温泉コース

2021年5月18日(火)
今日は宮城オルレの4箇所め、大崎・鳴子温泉コースを歩くことにしました。独り暮らしは自由自在です。7:45出発、スタート地点の鳴子峡まで一般道で73km、まずは国道4号線を走ります。大衡村から国道457号線に左折、更に岩出山から国道47号線に入り、10:05鳴子峡レストハウス前の第一駐車場到着。
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先着車は10台余、峡谷は新緑が映える季節ですが、皆さんしっかり自粛している様です。
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今日のコースは、鳴子峡から鳴子温泉駅までの10km、核心部は昔の出羽街道の中山越え、芭蕉曽良も歩いた奥の細道です。レストハウスでコースのパンフレットをもらい、名簿に記名して出発、最初の歩きだしの案内が今一、鳴子峡に何度も来ている私でも迷う。
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ままよと、国道47号線を歩き、大深沢橋を渡って、中山平温泉駐車場前で左折、熊出没注意の看板を見て、リュックに鈴を着ける。タニウツギの花盛りで山中は華やか。
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気分良く進むと、「おくのほそ道、左・大深沢0.4km、右・小深沢0.8km」の道標が立つT字路に出てしまう。初っ端からコースアウト?、左へ進みコースポイントの大深沢へ回る。以前、鳴子峡に来た時にも歩いた馴染みのコース、油断しました。10:55大深沢、出羽街道中最大の難所とされた深い峡谷を現在はなんなく渡る。
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国道47号線の大深沢遊歩道入り口に出るもオルレコースを示すリボンや矢印の標識はなし?、どうにも分かり難い。11:25漸く先ほどのT字路に戻る。そこからは右へ、芭蕉曽良が歩いた奥の細道中山越の道を行く。
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11:35林の中に巨大な円筒タンクが現れる。鳴子町黄金成配水池とある。2箇所目の熊避けの鐘が下がる。キンコンカンと叩いてから前進。
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その先は小深沢へ急下降、階段脇に咲くラショウモンカズラの花が美しい。立ち枯れにホウロクタケも出ている。
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一旦、国道47号線に復帰し直ぐに左折、鳴子スキー場(花渕山スキー場)跡地前を通る。冬季国体やインターカレッジなどが行われた名門スキー場であったが、2001年/2002年シーズンの営業を最後に廃業、今は草に覆われつつある。その先の木陰に墓が建つ。墓石には「錦江院殿薩綱盡忠忠剣居士」とある。
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ネットで調べると、慶応四年(1868年)4月22日に、内山伊右エ門綱次という薩摩武士が、新政府軍が苦戦していた出羽戦線へ武器弾薬を運ぶ途中、此の辺りで仙台藩士の待ち伏せに遭って落命した由、墓地は清掃が行き届き、今でも関係者がお参りしているのかも。フジの花が良い香りを放ち、レンゲツツジも華やか。12:20薬師堂跡、傍らに斎藤茂吉の歌碑「元禄の芭蕉おきなもここ越えて旅のおもひをとことはにせり」が建つ。12:25鳴子公園内の日本こけし館到着、今は閉館中であるがトイレは借用できる。鳴子公園からは鳴子温泉の町並みを一望できる。
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その辺りからウォーキングシューズにトラブル発生、左の靴底が剥がれ始める。日本こけし館の隣に建つ皇太明神神社は、木地師の祖神である文徳天皇第一皇子、小野宮惟高親王を祀る。
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少し戻って四阿の脇から石段を急下降、国道47号線を渡って更に下り、12:50尿前関跡に到着。柵が復元されているだけで建物はないが、芭蕉像が立ち、句碑「蚤虱馬の尿する枕もと」が建つ。
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その先は江合川右岸、河岸段丘の耕作地帯を進む。とうとう両靴共ソール剥がれる。バクバクして歩きにくいこと、この上なし。国道47号線を渡り、農民の家(2018年閉鎖、今年10月再開予定)の敷地を抜け、こけし通りから温泉街最上部に進む。
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13:45鳴子温泉神社到着、延喜式内社の由緒あるお社、お参りしてから駅へ向かう。コロナ禍で温泉街はがらがら、活気がない、寂れている。湯巡り広場(手湯)経由、14:10鳴子温泉駅無事到着。
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そこまで19074歩、10.1km。靴は悲惨な状態、帰りも国道を歩いて周回しようと思っていたが、この靴では無理。
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JRに一駅分、中山平温泉駅まで乗って、そこから鳴子峡まで2km歩くことに。次ぎの新庄行き各停は15:02、観光案内所でフィニッシュスタンプを押し、缶バッジをもらって、観覧席のような待合室で待つ。
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14:45乗車、2輌編成の車輛に乗客は自分を含め僅か3人、地方路線は厳しいね。15:10中山平温泉駅国道47号線をてくてく歩き、15:45漸く車に戻る。そこまで22801歩、5時間45分。
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往路と同じ道を走り、18:15無事帰宅。走行距離152km。(完)