2021年9月20日(月)
第162回(2020年)直木賞受賞作品。
2018年10月のポーランド旅行の復習に今年の1月、沢田和彦著「ブロニスワフ・ピウスツキ伝 、〈アイヌ王〉と呼ばれたポーランド人」を読みましたが、偶然なことに、本作も政治犯流刑囚ピウスツキと樺太アイヌの交流を綴る小説でした。
関連文献を渉猟し、史実に基づいて構築されたフィクションは、ピウスツキ側だけでなく、樺太アイヌを始めオロッコやギリヤークなど少数民族の人々の生き様にも力点が置かれてあり、十分読み応えがありました。