楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

馳星周著「少年と犬」

2021年9月25日(土)
第163回直木賞(2020年)受賞作品。2011年3月の東日本大震災で飼い主が亡くなったり、避難先の事情から飼えなくなって、いわゆる被災ペット、放浪ペットが多数発生した事実と、大津波原発事故で土地家屋を失い、故郷を離れて余所の土地で暮らさざるを得なくなった避難者が多数発生した事実、更に2016年4月に発生した熊本地震で、東日本大震災からの避難者が二重に被災した事例があった事から構想されたロード(旅)小説。
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主役は「多聞」という名の雑種犬、大震災で飼い主が亡くなり、幼馴染み?の少年を訪ねて、岩手県釜石市から避難先の熊本県まで放浪の旅を重ねます。さくさく読めますが、その中に、山中で熊と接近し、同伴のトレラン男性(放浪途中の一時庇護者)に危険を事前に知らせる場面が出てきます。
我が家で飼っていた「レミ」(柏市の動物愛護センターから貰い受けた雌の雑種犬、家なき子レミから命名しました😊)も、クマの巣と呼ばれる宮城県の船形山塊にはクマセンサーとして度々連れて行きましたが、一度前方の藪の中に熊がいることを早々に感知し、尻尾を下げて後退りして知らせてくれた事があります😅。お陰で「ウオォ~」と云う威嚇の吠え声を近くで聞かされただけで済み、事なきを得ました。
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レミと一緒に登った山は全て宮城県の山で、船形山、柴倉山、寒風山、北面白山、雁戸山、釜房山、禿岳、栗駒山など。11歳で亡くなりましたが、優秀な番犬で、且つ最期まで忠実でした。