楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

松田宏也著「ミニヤコンカ 奇跡の生還」

2022年1月4日(火)
お正月は穏やかな三が日でしたが、とにかく寒いので初詣にも行かず家に隠って読書三昧、司馬遼太郎にはやや飽きたので「峠(下)」は後廻し、久しぶりに松田宏也著「ミニヤコンカ 奇跡の生還」を再読しました。
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昨年の10月か11月、著者が千葉市に住んでおり、今も元気な姿をTVで見て再読したくなり、仙台のマンションの本棚から引っ張り出して来たものです。1982年5月遭難の翌年1月に早くも出版されているだけに、当時28歳の著者の記述は生々しく若々しい。ミニヤコンカ(標高7556m)は中国四川省大雪山脈の最高峰、1998年時点の登頂成功者は21名(うち日本人は2名)、遭難死亡者は20名(うち日本人が14名)、世界屈指の難峰、魔の山とされています。意思の力と幸運が重なった結果の奇跡の生還で、人間は大自然の前にはちっぽけで脆い存在です。が、その反面、百歳まで100年間長らえるほど頑丈にも出来ており、したたかでしぶとい存在でもあります。太く短くか、細く長くか、或いは、太く長くの人生もあるかも、です。
次は北海道山岳連盟の同山大量遭難の生き残り、阿部幹雄著「生と死のミニャ・コンガ」も読んでみようと思います。