2022年2月2日(火)
「匂いマツタケ、味シメジ」、ここで言うシメジはホンシメジのことです。きのこ狩りを70年来の趣味とする私でも、野生のホンシメジを見つけたことはありません。ホンシメジは菌根菌のため人工栽培は困難とされてきましたが、1999年頃タカラバイオ(株)が菌床栽培可能な菌株を見いだし、2004年から市場に出回るようになりました。
後発のヤマサ醤油(株)のホンシメジも2005年に市場に参入しましたが2013年に撤退、タカラバイオも2019年3月にきのこ事業を大手の雪国まいたけ(株)に譲渡しています。つまり苦労して栽培技術を確立したものの、どんなに珍しいきのこでもべらぼうな値段では売れず、付加価値が低いのでキノコ事業は儲からないと言うこと。
今回は近所のスーパーカスミで購入した瑞穂農林(株)(タカラバイオから譲渡された雪国まいたけの子会社)の大黒本しめじを炊き込みご飯にしましたが、菌床栽培のホンシメジは野生のホンシメジに旨味も香りも遠く及ばず、姿形はともかく全くの別物です。