楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

春風萬里荘(笠間市)

2022年5月29日(日)
笠間稲荷の参詣を終えて車に戻り、2.5km離れた春風萬里荘へ。14:30専用駐車場(無料)到着。春風萬里荘は、元は神奈川県厚木市近郊の大庄屋伊東家の母屋であったものを、昭和の初めに北大路魯山人(1883-1959)が北鎌倉山崎の地に開いた星岡窯の母屋として移築したもの、江戸時代中期の茅葺き入母屋造りの堂々たる民家である。1965年(昭和40年)、笠間市に「芸術の村」を開村するにあたり、その中核施設として北鎌倉から移築したもの。

まずは母屋の見学、土間から座敷に上がり、仏壇のある座敷で、仏壇や火鉢、草野心平の書「春風萬里」を、


続きの床の間のある座敷では、螺鈿細工の古い箪笥や、御所人形(弁慶・富樫・義経の3体、今時気が利くね!)、北村西望作の「親鸞聖人像」、「孔子の像」などを拝見する。



次ぎは茶室の「夢境庵」、魯山人裏千家の名茶室「又隠(ゆういん)」を手本に自ら設計したもので、床柱は黒柿、長押は南天の樹、凝りに凝っている。

茶室の外は龍安寺の石庭を模した庭、

長州風呂が据えられている風呂場(周囲の陶板タイルは魯山人自作)、

土間の隣の、馬屋を改造したと云う洋間には、手斧削りの棚板と象の首の棚受け、

その上に並ぶ陶芸品、



手斧削りの椅子、

自然石を組み上げた暖炉、

など魯山人の自作や設計品がてんこ盛り、魯山人ファンには堪らない。陶磁器や骨董品好きの家内は熱心に見学している。外へ出て庭園も一巡り、豪農長屋門

下川昭宣作「響創の森」、

など見て15:30退出。帰路も同じ道を走り、18:10無事帰宅。本日の走行距離160km。