楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

山尾三省著「ここで暮らす楽しみ」

2022年8月14日(日)
山尾三省著「ここで暮らす楽しみ」読了、三回目。
「一日暮らし/
海に行って 海の久遠を眺め お弁当を 食べる
少しの貝と 少しのノリを採り 薪にする流木を拾い集めて 一日を暮らす
山に行って 山の静かさにひたり お弁当を食べる ツワブキの新芽と 少しのヨモギ 薪にする枯木を拾い集めて 一日を暮らす
一生を暮らす のではない ただ一日一日 一日一日と 暮らしてゆくのだ


究極の自由人、山尾三省。1977年、一家で屋久島の廃村に移住し、自給自足の生活を選び、自然農法を実践する傍ら、詩作に耽る。2001年8月28日没、享年63歳。
今の時代、縄文衝動に突き動かされるのか、田舎暮らしは都会に暮らす人の憧れやブームになっているが、頭で考えるほど容易くはない、膨大なエネルギーが要る、身体を使っての実践が要求される。都会に暮らす方がずっと楽、誰にでも出来ることではありません。
屋久島に行ったのは2001年8月25日~28日、山尾三省が亡くなった丁度その日に島を離れた事になります。10時間余かけて縄文杉登山を果たし、レンタカーで島内一周して、志戸子ガジュマル園、大川(おおこ)の滝、平内海中温泉千尋(せんぴろ)の滝、益救(やく)神社、白谷雲水峡、枕状溶岩、いわさきホテル(屋久島随一の高級ホテル)、フルーツガーデン、青少年旅行村、仲間のガジュマルなど見物しました。山尾三省の著作物を読むようになった契機は、この屋久島旅行だったと思います。