楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

松島散歩(2)松島湾岸回廊

2022年8月14日(日)
今日は9日に続き2回目の松島散歩、今回は観光客が少ない穴場とも言える名所を選んで歩くことに。
コースは、松島海岸駅~雄島~双観山~扇谷山~馬の背~陸前浜田駅の4時間、9.5km、17700歩。
コンビニでお握りとパンを買って、12:31発の仙石線に乗り、13:10松島海岸駅到着。先ずは観光客で賑わう遊覧船乗り場と反対方向の雄島へ。雄島は、かつて「奥の高野」と呼ばれた霊場松島の中でも随一の霊場、全島至るところに、板碑が建ち、穿たれた岩窟の中には五輪塔、石仏が安置されている。奥の細道の旅の途中に、芭蕉曽良が雄島を訪れたのは元禄二年(1689年)5月9日、今から丁度333年前である。13:30、東日本大震災後に再建された朱塗りの渡月橋を渡って雄島に入る。

渡って直ぐに左の小径に進み、短い隧道を潜ると、小広場の見仏堂跡に出る。

三方を岩窟に囲まれた静謐な霊地で、平安時代末期の高僧見仏上人が12年間雄島に籠って修行した庵の跡である。その先は島内をぐるぐる、妙覚庵跡、松吟庵跡、芭蕉曽良の句碑(芭蕉「朝よさを 誰まつしまぞ 片心」、曽良「松島や 鶴に身をかれ ほととぎす」)、


13:45御堂の前のベンチに座り、松島湾を眺めながら、お握りを食べ、生茶を飲む。貧しいけれど、贅沢な時間。
雄島の南端には見仏上人の再来と謳われた頼賢(雄島に籠って22年間修行)を讃えるため、徳治二年(1307年)に弟子たちが建立した「頼賢の碑」が建つ。

国指定の重要文化財で、高さは3mもあり、鞘堂に納められている。最後に御嶋真珠稲荷大明神にお参りして、

14:10雄島を出る。
波打浜公園を歩き、国道45号線(以下、R45)をてくてく南下、所々に「松島湾岸回廊」の小さな案内板が建つ。萱野ヶ崎へ回り込んで、14:45双観山展望台(標高50m)に上がる。

四阿の傍らに宮城県有模範林五十周年記念碑(昭和30年10月)が建ち、展望台の直ぐ下には味処双観山が営業中、昔、お袋を連れて食べに来たことがあり、懐かしい。写真スポットの扇浜を経てR45に復帰、国道を少し松島方面に戻って扇谷山(標高65m)山頂へ。と、アクセス道路が大きく抉れており、バイクか四駆じゃないと駐車場まで車は進めない。扇谷は松島四大観の一つ、どうして修理せず放置しているのだろう?。これもコロナ禍による観光客激減のせいか、松島町の財政にも、扇谷山を管轄する瑞巌寺にも余裕がないと見える。15:55扇谷山頂、達磨大師を祀る金翅堂にお参りしてから、

一段下の四阿で一服、扇谷(おおぎがやつ)の幽観を堪能する。

一帯は蕨の群生地、未だ摘み頃のものもある。誰も居ない、誰も来ない。R45に戻り国道沿いを塩竈方面へ歩き、櫃ヶ浦を回り込んで馬の背へ。いつの間にか人気の観光名所となり、数台の車が入り口駐車場に停めてある。


16:35馬の背先端、利府町浜田地区・地籍図根三角標石がある。子馬は藪っぽいので今回はパス。17:00田里津庵、現在は11:00~15:00のランチ営業のみらしく、準備中の看板が立ち、来客の車は1台もない。海岸に下りる遊歩道は閉鎖されており、ここも東日本大震災の爪痕は深い。雨がポツポツ落ち始める。急ぎ足で、17:15陸前浜田駅到着。直ぐに17:16発の仙台行きが入線して来る。