楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

町田そのこ著「52ヘルツのクジラたち」

2023年1月12日(木)

2021年本屋大賞受賞作品。柏市立図書館に貸出しを申し込んで待つこと一年近く、このほど漸く順番が回って来て読む事が出来ました。

児童虐待性同一性障害、果ては認知症までを扱った物語。それらの人々の象徴として、仲間(ほとんどのクジラが15~25ヘルツ程度の周波数でコミュニケーションを取る)と交信したり、出逢うことが出来ない、52ヘルツの周波数の鳴き声を発信するクジラ(1992年、アメリカ海軍により初めて観測され、世界一孤独なクジラ「52」と命名される。誰も姿を見た事はないし、本当に孤独かどうかも分からない。案外52ヘルツ発信のクジラ仲間が居るのかも。)が登場する。

それにしても、社会的弱者を、52ヘルツのクジラに例えるのは如何なものか?。奇抜な題名で受けを狙ったのかも知れないが、もっと素直なタイトルが望ましい。他にも「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」など、意味不明のタイトルが、この著者には多い。