楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

横山秀夫著「クライマーズ・ハイ」

2024年1月17日(水)

横山秀夫著「クライマーズ・ハイ」読了。1985年8月12日に発生した未曾有の航空機事故、乗員乗客520名が犠牲となった日航ジャンボ機の墜落事故が題材。墜落現場の御巣鷹山を抱える群馬県の地方新聞社が突然の大事件に翻弄される様、凄まじい現地取材の様子、紙面作りの緊迫感、様々な社内確執が、生々しく描かれる。

その当時、著者横山秀夫は、地元群馬の上毛新聞記者だっただけに、小説というよりはまるでドキュメンタリーを読む臨場感。

たまたま今月2日に、JAL516便と海上保安庁の航空機が羽田空港滑走路上で衝突炎上する大事故が発生したが、罷り間違えば数百人の命が喪われかねない危うさ、管制官の明確な指示(着陸機があるので滑走路手前で停止して許可あるまで待て!)と、物理的停止措置(信号・遮断機)が必須。滑走路誤進入事故は過去にも何件も起きているらしく、再発防止策が依然として人間の目と口に頼っているだけとは、まさか、信じられない。