楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

宮本輝著「田園発港行き自転車」

2022年4月18日(月)
富山、京都、東京の三都物語とも言えるが、主な舞台は富山湾岸に並ぶ北陸本線の駅がある富山市滑川市魚津市黒部市入善町界隈。特に、広大な田園風景を見せる黒部川扇状地黒部川に架かる愛本橋(日本100橋の一つ)が要。

著者の宮本輝は父親の仕事の関係で一時期富山に移り住んだことがあるが、その時の住み心地が余程良かったのであろう。悪人が一人も出てこない、善人ばかりが登場する本作品は、お世話になった富山県民へ捧げるオマージュ、感謝の誠、恩返しなのかも。

ところで、小生の大学同期のT氏は、私大の教授退官後、故郷の富山市に帰り悠々自適の生活を送っていたが、昨年突然訃報が届く。Tさんが幹事になって宇奈月温泉で同期会を開く話もあったのだが、今となっては叶わぬ夢。
また、富士山に二人で登った会社の一年先輩のSさんは、技術屋であるが2年間富山支店長で営業を経験している。Sさんは私と違い、心が温かく、生まれ育ちも人柄も良くて、誰にも好かれる人格者。富山勤務で一層磨きがかかったかも。愛本橋に行ったことがあるのかな?、ゴッホの「星月夜」のような星空を見たのかな?、今度会ったら確かめてみよう。
そう言えば、福井勤務以来ここ数年間、娘夫婦が年末に贈ってくれるお節料理は富山の有名料亭の三段重ねお重、又、富山側から立山黒部アルペンルートを上がって、立山や大汝山、奥大日岳に登ったし、天狗平山荘にも泊まったことがある。また、宇奈月温泉からトロッコ電車に乗って欅平まで、黒部峡谷探勝もしている。考えてみれば、私も富山県民には色々お世話になっている。後れ馳せながら、ありがとうございます。😊