楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

辺見庸著「赤い橋の下のぬるい水」

2023年6月20日(火)

辺見庸作品の2冊目、「赤い橋の下のぬるい水」読了。東北人の著者(宮城県石巻市出身)らしく、根底に暗いものが漂うファンタジー

大学の同期で、辺見庸と同じ県立石巻高校出身者は3名、A氏は大学の軽音楽部で鳴らしたサックスの名手、大手食品企業の取締役研究所長を務めたほどの紳士、気さくな人柄で、同期会でいつも聴かせてくれたオカリナやケーナの音色、「コンドルは飛んで行く」は絶品であったが、数年前に惜しくも亡くなりました。

S氏は面倒見の良い親分肌ながら実は真面目人間、修士・博士課程を修め、その後は大学に残り助教授まで昇進し、教授就任も間近と嘱望されていましたが、1999年、52歳の若さで病没、仙台開催の同期会ではいつも幹事を引き受けてもらい、大変お世話になりました。

T氏は大学卒業後、地元に戻り石巻市役所に就職、部長職にまで昇り、定年退職後は悠々自適の暮らしを送っていましたが、2011年3月11日の東日本大震災の大津波に襲われ被災、命こそ助かりましたが、住まいのあった石巻市門脇地区は壊滅的被害を受けました。その後、石巻市の別の地域に転居、不動産業を興し、逞しく生きています。