楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

辺見庸著「瓦礫の中から言葉を」

2023年8月2日(水)

辺見庸著「瓦礫の中から言葉を  わたしの〈死者〉へ」読了。本書は、2011年4月24日に放送されたNHK「こころの時代  瓦礫の中から言葉を - 作家・辺見庸」で著書が話した内容を、全面的に書き改め、2012年1月に出版されたもの、東日本大震災最大の被害都市、石巻市出身の著書による3.11論。

本書の後書きを読むと、著書の少年時代、旧北上川に架かる内海橋(石巻市内)の畔でハゼ釣りをしたという記述がある。

私の中学時代も、日曜日毎に午前3時起き、自転車で片道10km余の蒲生海岸は七北田川河口に長征し、ハゼ釣りやアサリ採りをしたものである。当時の釣りや潮干狩りは、遊びや楽しみの要素よりは、家計を助けるためのオカズ採りの要素が濃く、家族の期待を一身に担い、夜明け前から張り切って出かけた事を思い出す。昭和30年代前半、あの頃の大人は日々の暮らしに精一杯、釣りに興じている暇人は子供たちばかりで、一日一日を皆が真剣に生きていました。