2022年3月14日(月)
谷崎潤一郎賞受賞作品。甲府盆地に暮らした有森家なる家族五世代の物語、祖父が娘と姪に書き遺した家族に纏わるメモワール(回想録)を、外国育ちの孫が苦労して読み解く形で物語は進む。著者の津島佑子は作家太宰治の次女。作中に甲斐駒ヶ岳を始め金峰山、端牆山、南アルプス、鳳凰三山、増富温泉、嵯峨塩鉱泉、西山温泉など周辺の山や温泉がでてきます。未だ読んではいませんが、著書に「山を走る女」、「狩りの時代」など山に関連する作品があり、津島佑子は山ガール、温泉女子だったのかもしれません。
又、作中に、旧制の仙台二高や仙台名物の笹かまぼこ、斎藤茂吉が出てきて親近感を覚えますが、読みやすい本ではありません。登場人物が多いので、家系図を書きながら読み進めるのが良いかも、です。下巻に家系図がありました。😅