楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

佐瀬稔著「長谷川恒男 虚空の登攀者」

2022年11月28日(月)

佐瀬稔著「長谷川恒男  虚空の登攀者」読了。これで著者が書いたアルピニストの作品を立て続けに三冊読む。

長谷川恒男(1947-1991年)は1979年、世界で初めてアルプス三大北壁(マッターホルン、アイガー、グランド・ジョラス)冬季単独登攀を成し遂げて一躍有名になった登山家、しかし、その後のヒマラヤ遠征(1983年のダウラギリⅠ峰、1984年のナンガパルバット、1985年、1987年、1988年のチョモランマ)はことごとく登頂失敗、1991年、パキスタンフンザのウルタルⅡ峰(カラコルム山脈)で雪崩に巻き込まれ遭難死。

森田勝43歳(1980年、グランド・ジョラス)、植村直己43歳(1984年、マッキンリー)、山田昇39歳(1989年、マッキンリー)、そして長谷川恒男43歳、山に憑かれて山から離れられなくなった登山家は、少年のような純な心を抱いたまま、最後は山に消えて逝く。