楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

色川武大著「離婚」

2023年3月5日(日)

色川武大の作品をもう一冊読みました。昭和53年(1978年)、第79回直木賞受賞作品の「離婚」です。

敗戦後の昭和は、バブルが弾ける1990年までは右肩上がりの好景気が続き、結婚、事実婚、同棲、家庭内別居、別居、卒婚、事実離婚、離婚など、此の本のように、男女の間柄は如何様でも、生き抜き、生き残る事が出来た時代です。その後1990年代の失われた10年、2000年代の失われた20年を経て、現在では様変わり。晩婚化、少子高齢化社会の進展とともに、独身主義、熟年離婚、死別による独居の高齢者が著しく増えています。生物体として強かな女性はともかく、ひ弱な男性は即要介護、下手すると寝たきり老人に転落してしまうでしょう。私も気を付けねば。最近の神社巡りで祈願するのは、ひたすら「棄てられませんように」。