楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

映画「月山」

2022年8月15日(月)
お盆に帰省してやる事は、菩提寺の大林寺へ2回のお墓参り、毎日仏壇にお線香とお茶を供えてから般若心経を唱えること、一日三回以上「曹洞宗 お彼岸・お盆・ご命日のお経」CDを鳴らすこと、少なくとも一回はDVDで映画「月山」(1978年公開)を観ること、等々。

昨日は神秘の霊場松島・雄島を訪れましたが、その後直ぐに「月山」を観ました。森敦の小説「月山」(1974年、第70回芥川賞受賞)を原作とする映画で、出羽三山信仰参詣道の一つ、六十里越街道沿いの七五三掛(しめかけ)口にある祈祷寺、湯殿山注連寺(旧朝日村大網、現鶴岡市)が主な舞台、他に同じく祈祷寺の湯殿山大日坊、田麦俣の兜造り茅葺き三階建ての多層民家が登場し、現地を訪れた事があるだけに、ついつい引き込まれて観てしまいます。合掌造りの白川郷に匹敵する、兜造り茅葺き大型の三階建て民家が建ち並んでいた壮観は、大網地区の度重なる地滑りのため喪われてしまったようですが、過疎地での時の流れは容赦がありません。かつて注連寺境内に建っていた森敦文庫(1986-2012年)も老朽化のため撤去されて、収蔵品の一部は平成24年(2012年)、鶴岡市鶴岡城址公園にある郷土人物資料館(大宝館)に移設されました。森敦(1912-1989年)ご本人も亡くなって33年が経ち、「われ逝くもののごとく」、無情、死の世界・あの世を身近に感じる今日この頃です。
十方三世一切佛 諸尊菩薩摩訶薩 摩訶般若波羅蜜