楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

666. 氷上山(岩手県陸前高田市)

2022年5月17日(火)、単独、歩程4時間(7.7km、15,400歩)
6:45起床、7:45出発。今日は東北百名山の一つ、岩手県陸前高田市にある氷上山(標高874m)に登りに往く。東北百名山は、東北山岳写真家集団による選定であるが、まだ52座しか上っていない。仙台に帰省する都度、登るように努めてはいるが、果たしてあと何座山頂を踏めますか。
登山口のある玉山高原・玉の湯をカーナビ目的地に設定すると150km、遠いね。いつものように奥松島鳴瀬ICから三陸道に乗り、道の駅三滝堂で一服、陸前高田ICで三陸道を出て、11:05漸く玉山コース登山口の玉の湯(標高345m)到着。

熊出没注意の看板はないが、念のため鈴を鳴らしながら行く。山を華やかに彩るタニウツギの咲き始め。

一帯は奥州藤原氏の黄金文化を支えた玉山金山跡、いまだに現役の産金坑があるのか、林道入り口に「日本金鉱山(株)」の看板が立つ。道標に従い右折、谷川に沿う山道に入り、鬱蒼たる杉林を上る。

道端にニリンソウやスダヤクシュ、ネコノメソウが咲いている。


一昨日の半田山とは様変わり、ハイカーは誰も居ない。駐車場に先着車もなく、東北百名山というのに全く人気が無い。路は良く踏まれているが、一途な登りが結構きつい。12:05一本杉(標高570m)、

12:15三合目(標高625m)、12:25五合目(標高680m)、12:35稜線(標高735m)に上がると道はなだらかになり、林間プロムナードに変わる。

12:40七合目(標高760m)もうちょい、12:55氷上神社の奥宮の一つ、西の御殿・理訓許段(りくこた)神社(標高807m)に着く。

そこは山頂部の西峰、一旦下って祈祷ケ原と名付けられた広々と開けた鞍部(標高768m)に出る。

里宮の氷上神社から上がって来る中央コースが祈祷ケ原で合流し、大船渡市が管理する避難小屋、登奈孝志(となこし)荘が建つ。

小屋に入ってみると、10人~15人は泊まれそう、中央に薪ストーブが置かれ、薪や焚き付け、更には鍋や釜まで備え付けてある。外には煮炊き用の竈(かまど)がブロックで組んであり、至れり尽くせり。

これ迄色々な避難小屋を見たり泊まったりしたが最上の部類、素晴らしい。祈祷ケ原は山躑躅の群落で紅く縁取られ、これ又素晴らしい。

山頂めざして北へ緩く上っていくと、13:20中の御殿、登奈孝志神社(標高808m)に着く。オレンジ色に塗られた鉄製の鞘堂は西の御殿と全く同じ、扉が固く閉まっていて社殿は拝めない。

地元の高田市消防団が定期的に塗装奉仕しており、大事にされている。13:30東の御殿、衣太手(きぬたて)神社(標高869m)に着き、

その裏手の小高い処が山頂(二等三角点、氷上山、874m)。

見晴らしは今一、北上山地の山並みも広田湾の眺めも雲やガスに遮られてすっきりしない。長居は無用と直ぐに引き返し、登奈孝志神社近くの大岩に上がると、ガスが切れ、辛うじて広田湾が見える。

13:50祈祷ケ原に戻りランチ、ピーナッツクリームパンを食べ、生茶を飲む。14:05西の御殿、14:40一本杉、林道に下り着き道端でワラビとショウマ類を摘む。結局、山中では誰にも会わず、15:15車に戻る。霊泉玉の湯は休館日なのか玄関が閉まっている。

温泉に入って汗を流したかったが残念!、入り口の自販機でジュースを購入しただけで、里宮の氷川神社へ向かう。