楽山楽水日記(Ⅱ)

仙台市出身、今は柏市に住んでいます。旅行や山歩き、山菜やきのこ採り、家庭菜園、釣りなど、楽隠居の日々を綴ります。

669. 三原山(伊豆大島)

2023年3月12日(日) 歩程4時間30分、11.2km、20000歩、同行妻

今日と明日は3月2日に行き損なった伊豆大島旅行の仕切り直し、4:50起床。6:18のバスで北小金駅へ出て、西日暮里乗り換え浜松町下車、7:45竹芝客船ターミナル到着。8:35発ジェット船1210便は無事出航、久里浜港を経由し、10:45伊豆大島の元町港接岸。

10:50発三原山山頂行き路線バスが待っている。飛び乗って11:20三原山温泉下車、既に標高は500m。今宵の宿、大島温泉ホテルのフロントに荷物を預け、身軽になって三原山ハイキングに出発する。先ずは三原山登山道路(車道)を緩く上がって行く。山中はヤブツバキ、キブシ、スミレ(タチツボスミレの変種のシチトウスミレ?)の花盛り。

右側に、与那国馬の放牧場が広がる。1998年、与那国島から移入された牡1頭牝2頭から繁殖させたもの、ホースセラピーとして観光に一役買っている。

12:00新火口展望台、1986年割目噴火の際に三原山内輪山から溶岩が流れ出た痕とカルデラ雄大な景色が眺められる。

その先で車道を離れ、左側の遊歩道に入る。令和元年房総半島台風(台風15号)の後遺症か風倒木が多く、倒木にカワラタケ、ツヤウチワタケ?、ヒイロタケなど硬質菌の発生が見られる。と、キョンらしき動物が前方の道を横切り、茂みに消える(1970年台風の時、都立大島公園動物園で飼われていた10数頭のキョンが、壊れた柵から逃げ出し、野生下で繁殖して、今では島民の人口7,000人を上回る10,000頭以上が棲息、特産のアシタバを食い荒らすなど農作物の被害は大きい)。

12:35外輪山の一峰、一等三角点(名称大島、標高603.4m)が置かれた頂に登り着く。

傍らに、火山活動による地殻変動を捉えるための装置、APS観測施設(測距・測角自動観測装置)が設置されている。一旦下って上り返し、四阿のある山頂口展望台に出る。四阿で休憩してから、途中の三原神社下社にお参りして、路線バス終点の三原山頂口に降りる。大駐車場、レストハウス、駐在所があり、観光客で賑やか。

御神火茶屋の前を通り、カルデラ内に降りる。カルデラ内の舗装道路を内輪山目指して坦々と歩いて往く。先駆植物で背の低いヤシャブシの木が多く、前年の実と今年の花を付けている。13:00パホイホイ溶岩、1777-78年安永の大噴火の時に流れ出た溶岩である。

ちょいと見物して先へ進む。やがて内輪山の麓に達し、山腹をジグザグに登って行くと、13:40 山頂の一端、四等三角点(名称三原火口、標高673.2m)に着く。その先にある三原神社(上社)にお参りする。

そこからいよいよ火口一周のお鉢巡り、反時計回りに進むことに。起終点にマグマの飛沫が積み重なってできた大岩、アグルチネートが聳える。

火口展望台を過ぎ、アップダウンを繰り返しながら進むと、表砂漠コース分岐を右に見送り、14:25 中央火口の底(標高497m)まで見える見晴らしに出る。火口の底を眺めるのは、浅間山、富士山に次いで3箇所め、浅間山ほどの凄絶さはないものの、地球の息吹が感じられ、素晴らしい。

そこからひと登りで、今日のコース最高地点、標高749mの剣ヶ峰に着いたのは14:35、

右下には真っ黒な溶岩砂礫の裏砂漠が広がる。日本で唯一、砂漠という地名を持つ場所である。

剣ヶ峰からは下る一方、14:45大島温泉ホテルコース分岐点(標高679m)に出る。家内は久しぶりの山歩き、疲れが見えるのでお鉢巡り一周は諦めて、そこから温泉ホテルコースを下る。

溶岩砂礫がジャリジャリして歩きにくい道をカルデラ平原までひたすら降る。15:20テキサスコース分岐点(標高540m)、やっと平坦になる。ススキやヤシャブシの先駆植物の原を過ぎ、樹林帯(樹海?)に入って、こもれびトンネルを抜け、

16:10大島温泉ホテルに無事帰還しました。(完)